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活動報告

基幹プログラム群

“京都大学が世界に誇る研究者に学ぶ” 第2回・加納 学先生「システム工学的思考と社会、そして研究者としてのターニングポイント」を開催しました

2023年12月14日、L-INSIGHTでは「“京都大学が世界に誇る研究者に学ぶ” 第2回・加納 学先生」を開催しました。このワークショップは、現在のリーダーから将来のリーダーへと具体的方法論を少人数で詳しく伝授いただく場として企画したもので、L-INSIGHTフェローの関心事にもとづいて、加納 学先生がご講義を準備くださり、実現することができました。今回は京都工芸繊維大学に所属する研究者も会場から参加しました。

セミナーでは加納学先生がこれまでにシステム工学的アプローチにより課題解決をされた、製造業や医療等、多岐にわたるプロジェクトについてお話を伺いました。

セミナーの冒頭では、「非基礎・非応用」の研究はやらない、という若手時代の決意と考え方が示されました。その後、プロセスデータ解析を通じた予測モデルの開発等の研究成果を、社会課題解決のプロセスに埋め込んだ幾つかの事例、例えば、製造業DX(デジタルトランスフォーメーション)の実現やてんかん発作予知システムの開発が詳しく紹介され、社会実装の具体的な流れと起業の意義に対する理解が深まりました。
「情報の流れに着目することによる、分野間の壁を穿つ横糸的な方法論の探求」の姿勢は、専門分野を超え、参加者にとって大いなる刺激となりました。

参加した研究者からは以下のような感想が挙がりました。

課題を抽象化して共通点を掘り出すという考え方は大変有益。このような考え方を使えば、一見無関係な研究分野の方々とも共同研究など開始できるかもしれない。

広い視野と興味を研究として形にするための抽象化の能力や、研究室を運営するための予算も獲得しながら、長期的・萌芽的な研究も並行するという調整能力など、指導者としてのあり方に触れることができ、刺激になった。

本シリーズでは、今後もトップ研究者が大切にしてきた考え方・やり方を知り、世代を超えて変わらないこと・変わっていくことを議論していく予定です。
本シリーズの講義と質疑の一部は京大チャンネルで視聴することができます。

加納学先生、貴重な講義をありがとうございました!

【関連リンク】“京都大学が世界に誇る研究者に学ぶ” 第1回・森 和俊先生