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活動報告

基幹プログラム群

第1回 企業来学レクチャーを開催いたしました(2022年1月17日)

基幹プログラムの1つである企業来学レクチャー第1回を2022年1月17日に、本学吉田キャンパスと桂キャンパスをオンラインでつなぎ同時開催しました。本プログラムは、L-INSIGHTの企業パートナー機関所属の研究者による来学講演を通じて、参加者であるアカデミアの若手研究者・大学院生が、企業における研究、技術開発など多様な業務・職種に必要となる能力を理解し、多様な観点から自己検証を行い、企業マインドに宿る心構え、考え方、戦略等を会得する場を提供するものです。COVID-19のオミクロン株の急拡大のため小規模の開催にとどまりましたが、参加者からは、「企業の研究者に関する理解が深まった」「講演の内容は深く共感するものばかりでとても興味深かった」等の声が寄せられ、企業や企業所属の研究者とのネットワークづくりに関心を持ってもらう好機ともなりました。

吉田キャンパスでは、キリンホールディングス株式会社より、キリン中央研究所の森田悠治 主任研究員をお迎えしました。まず、「食」から「医」にわたる領域と2つをつなぐヘルスサイエンス領域で日々価値創造と社会貢献に取り組むキリンホールディングス株式会社の研究開発体制に関してご紹介がありました。続いて、入社後から現在まで展開されている研究内容についての説明に加えて、企業派遣によって技術経営修士を取得されたこと、企業における研究では製品を購入いただくお客様に加えて開発の仲間を得るため社外・社内の両方にコンセプトや価値を伝えることが重要などのお話がありました。さらに、企業での研究のモチベーションとして「自分は真に何が欲しいのかを問うてみる」、「届けたい大切な人を念頭に」等、若い世代が次のステップを考えるにあたり、示唆に富む講演となりました。

桂キャンパスでは、三井化学株式会社より、合成化学品研究所の槇尾晴之 主幹研究員をお迎えしました。冒頭で触媒の果たす役割とその歴史についての説明があり、続いて実体験に基づき、留学・海外勤務といった国際経験によって広げられたネットワーク、そこから生まれたチャンスを研究や成果発表へ活かすことができた実例が紹介されました。さらに、今後はスペシャリストとして大きな研究分野を俯瞰的に眺め、新事業創出に繋げていきたいと、お話しいただきました。「サイエンスとテクノロジーの違い」、「ニーズとシーズはどちらが先か?」、「情報発信しないと情報収集も難しい」等、参加者への問いかけによる対話が弾みました。未来社会を視野に入れた講演内容は、社会貢献や環境への取り組みに敏感な若い世代の参加者に大いなる刺激となった様子でした。