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イベント・セミナー

次世代リーダーシップ研究者円卓会議を開催いたします

日本において男女雇用機会均等法が制定されたのは1985年ですが、日本女性の社会進出の遅れが未だにグローバル社会の注目を集めています。世界経済フォーラムによる各国における男女格差を測るジェンダーギャップ指数に関する2021年3月の発表では、日本の順位は先進国の中で最低の156か国中120位でした。経済、政治、教育、健康の4分野のうち、経済・政治分野における遅れが目立つと指摘されました。この1年間、欧米では日本人女性をテーマとした記事が度々掲載され、海外の研究者間の話題となったこともありました。国内では、日本学術会議を始めさまざまな国内の学会等が、男女共同、ダイバーシティーの促進を進めようとする取組が始まっています。

女性がリーダーシップを発揮する際に、数の劣位性のみならず、男女ともに持つ無意識バイアスが影響していることがわかり始めてきました。課題の克服を試みるにあたり、身近な無意識バイアスを理解することから始め、議論できる場を設けることが初めの一歩であると考え、本円卓会議の構想に着手しました。

本円卓会議のオンライン参加者とジャーナリスト、大学・企業に所属する研究者及び育成・支援者から成る登壇者が協働し、アクションプランを練る時間帯を設けています。すべての研究者が個性と能力を十分発揮できる研究環境の実現には、新たなビジョンとしてインクルーシブな「次世代リーダーシップ」の視点に基づく実践が必要と考えています。そこでアクションプランを本円卓会議のステートメントとして次期イベントに贈りませんか?ひとりでも多くの方のご参加・ご協力をお願いいたします。

主催者一同

 

実施概要

日時 2022年3月8日(火)10:00~16:00
開催方法 オンライン
定員 なし
対象 若手研究者
ダイバーシティを尊重する研究環境の醸成に関心をもつ教員・URA・職員
企業の研究職・人材育成担当職・ダイバーシティ推進担当職 など
参加費 無料
使用言語 日本語(Invited Talkのみ英語同時通訳あり)
申込方法 申込み受付は終了しました。
申込期限 2022年3月7日(月)
お問い合わせ 京都大学 世界視力を備えた次世代トップ研究者育成プログラム(L-INSIGHT)事務室
電話:075-753-5916
メール:sympo-l-insight@mail2.adm.kyoto-u.ac.jp
主催 京都大学 世界視力を備えた次世代トップ研究者育成プログラム(L-INSIGHT)
北海道大学 ダイバーシティ研究環境推進室(Ree-D)
共催 京阪神次世代グローバル研究リーダー育成コンソーシアム(K-CONNEX)(代表機関 京都大学)
北海道大学 研究人材育成推進室(L-Station)
協力 キリンホールディングス株式会社
三井化学株式会社
後援 在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
在京都フランス総領事館
その他 本円卓会議は文部科学省科学技術人材育成費補助事業「世界で活躍できる研究者戦略育成事業」および「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(牽引型)」の補助を受けて開催いたします

プログラム

午前の部(開会挨拶、招待講演) 10:00〜

開会挨拶
吉川 みな子L-INSIGHT・K-CONNEX/京都大学 学際融合教育研究推進センター 特定教授

ジュール・イルマン 在京都フランス総領事

Invited Talk 1 10:05~10:55

[Simultaneous English interpretation] 記者から見た研究者のジェンダーギャップ
“Gender gap among academic researchers as described by journalists”

藤波 優 株式会社朝日新聞 東京本社科学医療部 記者
Ms. Yu Fujinami (The Asahi Shimbun Company)

Invited Talk 2 10:55〜11:45

[Simultaneous English interpretation] 無意識のバイアスと女性研究者のリーダーシップ~北海道大学の取組と事例から~
“Unconscious Bias and the Leadership of Female Researchers: from Initiatives and Case Studies at Hokkaido University”

長堀 紀子北海道大学 ダイバーシティ研究環境推進室 特任教授
Dr. Noriko Nagahori (Hokkaido Univ.)

午後の部(パネルディスカッション)13:00〜

Round Table 1 13:00〜14:00

若手研究者による無意識バイアスことはじめ

ファシリテーター:
磯部 昌憲L-INSIGHT/京都大学医学部附属病院 精神科神経科 助教
パネリスト:
佐々木 佳菜子 キリンホールディングス株式会社 飲料未来研究所 主任研究員
中原 理紗 三井化学株式会社 研究開発本部 合成化学品研究所 ウレタン材料設計G 研究員
桂 有加子 L-INSIGHT/京都大学霊長類研究所 ゲノム細胞研究部門 助教
白石 晃將 L-INSIGHT/京都大学大学院農学研究科 応用生命科学専攻応用微生物学講座 助教
佐藤 泉美 K-CONNEX/長崎大学 生命医科学域(医学系)臨床疫学分野 教授
間石 奈湖 L-Station/北海道大学大学院歯学研究院 血管生物分子病理学教室 助教

Round Table 2 14:00〜15:00

多様な人材が能力を発揮できる研究環境

ファシリテーター:
島村 道代 L-INSIGHT/京都大学 学際融合教育研究推進センター 特定講師
パネリスト:
豊福 美咲 キリンホールディングス株式会社 人事部 多様性推進担当
安井 直子 三井化学株式会社 ⼈事部ダイバーシティ&インクルージョングループGL
伊藤 潔 ㈱三井化学分析センター 代表取締役社⻑
長堀 紀子 北海道大学 ダイバーシティ研究環境推進室 特任教授
吉川 みな子 L-INSIGHT・K-CONNEX/京都大学 学際融合教育研究推進センター 特定教授

ステートメントまとめ 15:00~

モデレーター:
吉川 みな子 L-INSIGHT・K-CONNEX/京都大学 学際融合教育研究推進センター 特定教授
長堀 紀子 北海道大学 ダイバーシティ研究環境推進室 特任教授
島村 道代 L-INSIGHT/京都大学 学際融合教育研究推進センター 特定講師

登壇者プロフィール

藤波 優
株式会社朝日新聞 東京本社科学医療部 記者
2013年に入社し、埼玉、徳島、大阪社会部を経て、20年4月から現職。学生時代は工学部に所属。21年3月から朝日新聞デジタルや紙面に掲載した「『リケジョ』がなくなる日」という連載記事で、家事・育児と研究の両立に悩む女性研究者たちの姿を取材した。最近は研究者のハラスメント被害の実態や大学の対策などについて深掘りしている。
長堀 紀子
北海道大学 ダイバーシティ研究環境推進室 特任教授
北海道大学大学院理学研究科博士課程 博士(理学)
およそ10年間、ライフサイエンス分野の研究者として働いた後、経済産業省北海道経済産業局にて産学連携/バイオベンチャー支援に従事。2005年より北海道大学人材育成本部女性研究者支援室、20年よりダイバーシティ研究環境推進室特任教授として、女性研究者支援、研究環境整備等に携わっている。19年に研究者仲間とともに創薬系ベンチャーを起業し、現在兼業中。女性研究者の活躍推進、大学からの起業促進のいずれについても、その実現には「多様性と包摂の文化」が鍵であると考えている。
磯部 昌憲
L-INSIGHT/京都大学医学部附属病院 精神科神経科 助教
京都大学医学部医学科卒業。臨床研修修了後、精神科医として児童思春期専門外来を担当。京都大学博士(医学)。学位取得後、特任研究員としてケンブリッジ大学行動臨床神経科学研究所・精神科で注意欠如多動症や嗜癖疾患等の臨床研究を行う。帰国後、京都大学医学部附属病院精神科神経科特定病院助教に着任し「児童思春期こころの相談センター」の立ち上げに携わるとともに児童思春期および摂食障害の臨床・研究に従事。2019年11月より現職。
佐々木 佳菜子
キリンホールディングス株式会社 飲料未来研究所 主任研究員
2004年京都大学農学部生物機能科学科卒。09年京都大学農学研究科博士課程修了。博士 (農学)。10年メルシャン株式会社商品開発研究所入社。16年キリン株式会社基盤技術研究所、19年ワイン技術研究所を経て、20年飲料未来研究所 (現在に至る)。19年東京理科大学大学院イノベーション研究科技術経営専攻技術経営学修士 (専門職) 修了。専門は、植物分子生物学、植物生理学。
中原 理紗
三井化学株式会社 研究開発本部 合成化学品研究所 ウレタン材料設計G 研究員
2017年に三井化学に入社。ウレタン樹脂の開発に従事。19年から三井化学労働組合の執行委員として非専従で活動。女子寮の借り上げ住宅への変更や、組合員交流会の開催に携わる。20年から三井化学労働組合袖ケ浦分会長と袖ケ浦センター(研究所)の従業員代表として非専従で活動。袖ケ浦センター開所から変わらなかった食堂業者の見直しと選定を会社と協業で実施し、食堂利用者の満足度の向上に努めた。また、袖ケ浦センター初となるオンラインイベント(e-スポーツ大会)を試み、労使で開催。21年に両職を退任。現在は3Dプリンター用ウレタン樹脂の開発に専念している。
桂 有加子
L-INSIGHT/京都大学霊長類研究所 ゲノム細胞研究部門 助教
総合研究大学院大学先導科学研究科生命共生体進化学専攻5年一貫制博士過程修了、哺乳類の性染色体進化に関する研究で学位論文を発表。日本学術振興会海外特別研究員としてカリフォルニア大学バークレー校、ペンシルベニア州立大学等で博士研究員として勤務。日本大学医学部で助教として勤務後、2019年より現職。進化遺伝学の分野で系統進化やゲノム解析等を専門とする。
白石 晃將
L-INSIGHT/京都大学大学院農学研究科 応用生命科学専攻応用微生物学講座 助教
2012年京都大学農学部卒業。17年同大学院農学研究科博士課程及び思修館プログラム修了。在学中、日本学術振興会特別研究員他。17年外務省、18年国連食糧農業機関を経て、21年より現職。タンパク質代謝・オルガネラの分子細胞生物学と異種遺伝子発現、資源・環境問題解決に向けた応用微生物学研究に従事。16年国際酵母学会最優秀ポスター発表賞他受賞。20年に京都大学応援大使の任を拝命。
佐藤 泉美
K-CONNEX/長崎大学 生命医科学域(医学系)臨床疫学分野 教授
明治薬科大学薬学部製薬学科卒。 東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻博士課程を修了。国立国際医療研究センター上級研究員を経て2016年1月よりK-CONNEX研究者として京都大学大学院医学研究科特定助教に着任。19年4月より同 特定講師。2021年4月より現職。
間石 奈湖
L-Station/北海道大学大学院歯学研究院 血管生物分子病理学教室 助教
2012年北海道大学大学院歯学研究科博士課程修了(博士(歯学))。がんにおける血管の異常性を研究テーマにしており、特にがんの転移への関与に着目して研究を進めている。現在は歯科医師として病理診断業務にも従事しながら、腫瘍血管の新たな生物学を明らかにすると共に、新規がん診断・治療法の開発を目指して研究を行っている。日本血管生物医学会評議員(18年-現在)、文部科学省学術調査官(20年-現在)、日本癌学会評議員(22年-現在)。
島村 道代
L-INSIGHT/京都大学 学際融合教育研究推進センター 特定講師
北海道大学大学院 地球環境科学研究所 博士(地球環境科学)
博士学位取得後、韓国海洋研究院・北海道大学・産業技術総合研究所にて博士研究員として海洋科学研究に従事。2011年に北海道大学にてグローバルCOEの運営、14年より同大学「新渡戸スクール」の設立に携わる。16年より海洋研究開発機構・調査役。21年より現職、また同年、社会人学生として名古屋商科大学大学院よりMBA取得。専門は環境学・地球科学・経営学・IR。エビデンスベースの思考・意思決定を好み、地球科学的視座により世界をあらゆる角度から計測・分析したい人。またダイバーシティこそが人類の持続的発展の鍵だと考えている。
豊福 美咲
キリンホールディングス株式会社 ⼈事総務部 多様性推進担当
2008年キリンビール株式会社入社、福岡工場総務担当、11年キリンビジネスエキスパート株式会社、18年キリン株式会社兼メルシャン株式会社人事総務部を経て、19年4月より現職。キリングループでは、イノベーションのドライバーである「多様性(Diversity)」をグループ従業員全員が共有する価値観として定めてグループ全体で取組みを加速させており、その理解浸透や実践強化、女性活躍推進等を担当している。
安井 直子
三井化学株式会社 ⼈事部ダイバーシティ&インクルージョングループGL
1990年三井東圧化学ライフサイエンス研究所に大卒女性枠(総合職B)で入社。新規殺虫剤の探索研究に従事。入社4年目に新規殺虫剤ジノテフランの発見に携わる。97年、会社の合併で社名が「三井化学」となり、新人事制度への移行に伴い男性と同じ総合職に。同時期、農薬の安全性研究を行う部署に異動。05年、社内初の研究所のTL(課長職)に登用される。08年、本社に転勤し農薬の開発、研究企画、経営企画を経験したのち、12年より2年間文部科学省に出向。生涯学習政策官として、子供の貧困、復興教育、男女共同参画などに携わる。15年より現職。
伊藤 潔
㈱三井化学分析センター 代表取締役社⻑
東京大学農学系大学院修士課程修了(1989年)。三井化学に入社後、酵素を用いた化学品製造関連の技術開発に15年間従事。その後、新事業開発を軸に、経営企画部、環境エネルギー事業推進室(副室長)、三井化学シンガポールR&Dセンター(社長)、経営企画部(副部長)、研究開発企画管理部(理事・部長)を経て、現職に至る。
吉川 みな子
L-INSIGHT・K-CONNEX/京都⼤学 学際融合教育研究推進センター 特定教授
京都⼤学⼤学院アジア・アフリカ地域研究研究科 博⼠(地域研究)
日本、英国、香港において国際金融の最前線で奮闘中、1995年にペンシルベニア大学ウォートン校にてMBAを取得。2012年に博士学位取得後は、京都大学にて博士課程教育リーディングプログラムの運営、18年よりユネスコチェアの創設、19年より次世代研究創成ユニットの特定教授として、若手研究者育成に資するプログラムの開発、実施に従事している。専門は感染症学、経営学。女性を含む若手研究者を取り巻く状況と課題をグローバルな視点から見つめ、後押しとなる取組を展開中。

主催

  • L-INSIGHT 世界視力を備えた次世代トップ研究者育成プログラム
  • Ree-D

共催/協力/後援

  • K-CONNEX 京阪神次世代グローバルリーダー育成コンソーシアム
  • 北海道大学 研究人材育成推進室 L-Station
  • よろこびがつなぐ世界へ KIRIN
  • 三井化学
  • アンスティチュ・フランセ日本