豪州・国際連携プログラムを開催しました(2025年2月28日~)
L-INSIGHTでは2025年2月28日および3月3日、豪州・国際連携プログラムを実施しました。 第4期L-INSIGHTフェロー4名がメルボルン大学を訪問しました。現地の学生や多分野の研究者との議論を通じて、自身の教育や研究と社会課題の関わりを長期的な視座で捉える機会となりました。

小川教授と、メルボルン、セントギルダにて
初日には、第4回目となるメルボルン大学理学研究科と京都大学L-INSIGHTが共催する京都大学・メルボルン大学 ジョイントミーティングをBioScience 1にて開催しました。
ジョイントミーティングは3部に分かれて実施しました。各部それぞれに設定された社会課題について、L-INSIGHTフェローとメルボルン大学所属の研究者が自身の研究テーマにおける事象の捉え方と、課題に対応する研究活動紹介を行いました。会場には、2024年11月初旬に実施したオンラインセミナーをホストくださった研究室や研究グループのメンバーが集まり、熱心に議論を交わしました。司会はメルボルン大学理学研究科のMika Shimoda氏が務めました。

林フェローの発表と議論の様子

BioScience 1
ジョイントミーティング終了後はUniversity Houseに移動し、メルボルン大学主催による歓迎レセプションが行われました。冒頭、メルボルン大学国際担当理事Adrian Little教授が歓迎の挨拶に立ち、2月中旬に京都大学が招聘事業として実施した日豪印ラウンドテーブルへの賛同と今後の取組の発展への期待と協力の意思を述べました。京都大学研究支援担当副学長でL-INSIGHTプログラムマネージャーの石川冬木教授はこれに対して感謝の意で応えました。

University House
2日目は、研究の実例を通してオーストラリアの研究文化を理解するための2つの講義が行われました。Prof. Akihiro Ogawa (Asia Institute Sidney Myer Asia Centre) からは、参加型アクションリサーチにおける弁証法的プロセスの紹介と、オーストラリアが掲げる研究エンゲージメント推進について伺いました。研究の中の社会、社会の中の研究について、Unlearnの機会となりました。また、インド出身で1980年代の中国滞在を経て、現在オーストラリアを拠点に活動するDr. Pradeep Taneja(同)からは、中国・インド、インド・オーストラリアを中心としたインド太平洋地域の経済安全保障について講義があり、海から見た「開かれた日本」を考える、をテーマに議論を行いました。
その他、フェローは個別に研究者を訪問し、共同研究や連携について打合せを行いました。
本プログラムを共同で企画してくださった、メルボルン大学理学研究科国際担当理事Alex Jhonson教授、Mika Shimoda氏、および講師の先生方に改めて感謝申し上げます。
(L-INSIGHT 仲野安紗 特定准教授)