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活動報告

基幹プログラム群

【オセアニアフィールドプログラム】京都大学/メルボルン大学 ジョイントプログラム 第1回フロントランナーシリーズ と 第2回ジョイントミーティングシリーズを同時開催しました。(2021年11月3日)

L-INSIGHTでは2021年11月3日、メルボルン大学と共同で2つのジョイントミーティングを同時開催しました。
ひとつは“Kyoto University and The University of Melbourne Water-Related Research Exchange”と題された第一回フロントランナーシリーズで、田中智大助教(水文学)がモデレーターとなり、両大学の研究グループから6名の研究者が洪水とリスク評価について最新の研究成果と動向を紹介し、議論を深めました。もうひとつは本年度で第二回となるジョイントミーティンシリーズで、白石晃將助教(応用微生物学)と本郷峻特定研究員(保全科学)がそれぞれディスカッションに招待したメルボルン大学の研究者とクローズドでのワークショップを行いました。
進行はメルボルン大学国際研究プログラム担当官のMark Gregory氏が務めました。
開催にあたり、メルボルン大学副学長Julie McLeod教授からご挨拶があり、冒頭、世界中の知識体系や先住民族の文化に対する敬意を表されつつ、京都大学との共創がもたらす若手研究者支援の展望への期待が述べられました。続いて、京都大学国際戦略本部長/副学長の河野泰之教授は、社会課題でもある持続可能性を保つことに触れ、若手研究者は自身の研究分野や生活環境、文化的背景を超えてさまざまな環境に身を置くことで、挑戦的な研究を維持することが可能であると述べました。
この後、田中智大助教がモデレーターとなり、昨年度L-INSIGHTが開催した第1回ジョイントミーティングにおけるメルボルン大学の水文学の研究グループとのディスカッションの様子を紹介し、研究発表と議論に移りました。メルボルン大学からはRory Nathan教授、Andrew Western教授、Dr. Conrad Wasko氏が最新の研究についてそれぞれ発表しました。最大クラス洪水推定や土壌水分が流出に与える影響に関する研究など、工学的な洪水リスク評価に関する最新の研究動向が紹介されました。京都大学からは立川康人教授、佐山敬洋准教授、田中智大助教が登壇し、気候変動に適応する観点から、日本全国の洪水影響評価研究や日本全国に適用可能な国内土壌分布を考慮した洪水予測モデルについてなど、治水計画や気候変動適応を目的とする研究成果と展望について発表しました。双方の研究グループからは研究に必要なデータの収集に関する状況や背景を含む、活発な質疑が交わされました。
並行して行われたジョイントミーティンシリーズでは、それぞれ将来的な共同研究を見据えた今後の関わりについて話されるなど、新たな共創の端緒につくことができました。
本プログラムの開催にあたり、長期にわたって創造的な協働をいただいたメルボルン大学のMark Gregory氏をはじめ、Maria Roitman、Emma Randles、 Mika Shimodaの各氏に改めて感謝いたします。

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